医療費減少による支出と収入

病気の治療をしている人の中には、月に何度も病院に行くという人もいます。そのような人にとって医療費制度があるというのは、医療費負担が少なく済んで助かりますよね。医療費制度がなければこれらの医療費全てが実費支払となるので、生活費の負担も大きくなるでしょう。しかし、この医療制度もこのまま利用できるかどうか分かりません。今、医療費の収支バランスが崩れていることで、国の財政状況は悪化しています。現在、医療費の収入はなぜ減少しているのでしょうか。
医療費制度を維持していくためには、やはり収支のバランスが大切です。収入があるからこそ、支出を補えることになります。しかし、現在は支出が増えているにも関わらず、収入が減ってきている状態です。収入が減ってきていることを、疑問に感じている人も多くいます。この医療費制度が成立したのは、1961年です。この時代、日本は経済的成長にあり、国民の雇用が安定していました。労働者の人数が多いため、しっかりと保険料を収めることが可能だったのです。しかし、現在は若い人でも仕事に苦労していて「保険料どころではない」という状態の人が増えてきているため、保険に加入できない人が多くいます。そして、少子化により本来支えるはずの若い世代の人数が少なく、高齢者のカバーができない状況なのです。
このままでは、今まで通りの医療制度を維持することが難しくなってしまいます。そうなれば、痛みや気になる症状があっても、気軽に病院へ行けなくなってしまうということに陥ってしまう可能性があるのです。保険に加入する人が減れば更に状況は悪化し、保険に加入していない人は医療を受けることを避けるようになるでしょう。